五家荘ドライブ

 熊本県八代市泉町「五家荘」今はこの言葉の響きで「特別な場所」という気持ちを持つようになりました。

 数年前、渓流釣りのオフシーズンに家内といっしょにこの地を訪ね、次の釣行に備え渓の下見に行きました。渓流釣りは渓の性格を見たり、入渓(渓に降りる場所)や脱渓(渓から上がるところ)場所を決めたりするため、下見に行くことが良くあります。

 熊本県人吉市ICを出て、子守唄で有名な五木村を通過します。五木村では、「くまもん」が正面の銀杏橋で日本最大級77mのバンジージャンプを行ったことでも知られます。この日は、ここにある五木村の道の駅で、美味しい五木そばをいただき、五家荘をめざし、さらに川辺川を上りました。

 後に知ったのですが、五木村周辺は見どころいっぱいの場所でした。

五家荘の案内



gokanosyo 五木村までは、道は整備され、快調にすすむことができたのですが、ここを過ぎると、だんだん道幅が狭くなってきます。さらにすすむと、交互通行となりました。車高が低い3ナンバー車で行ったものだから、路肩から崩れ落ちた小石を取り除かなければ前に進めず、大変な目にあいました。
 平家の落人が生き延びたとされる民家や伝説が残り詩情的な気持ちになる地でした。地元の方には大変失礼な話ですが「日本昔話」に出てくるような典型的な場所で、まだ日本にこんな美しい風景が残っている秘境があるのかと正直思いました。

kawabegawa そんな集落をまたいで流れる川辺川は、想像を超える透明度と自然を見せてくれました。国土交通省が毎年全国で水質が最も良好な一級河川とされており、全国で名高い清流です。
 釣人しか来ない場所かと思っていましたが、秋は紅葉が美しく、小型の観光バスが来ることがあるそうです。道には路肩が崩れ落ちた小石や落ち葉などがあり、運転には十分注意が必要ですが、人の手が入っていない自然がたくさん残されています。

nigakoube 機会があれば、ヤマメの良く釣れる「にがこうべ谷」を遡上し、ぼんさん越(菅原道真の子孫が暮らすという五家荘の樅木(もみぎ)と、平家の子孫が暮らすという椎葉の間を結ぶ峠)をして平家の落人の里をたずねてみようと思います。
 この時は、釣りの下見に来たつもりでしたが、思いもかけない記憶に残る旅ができました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA