1年ぶりにフライフィッシングに出かけようと前日からタイイング(フライを巻く作業のこと)。
一針入魂、オリジナルフライの「セアカゴケグモ」を1時間で10個ほど巻いて準備しました。
この時期、渓の生き物はカゲロウやトビゲラといった生き物から、クモや昆虫などに変っています。
渓に生息するヤマメは、渓の周囲に生息する生き物を主食とするので、フライフィッシングはその時期にいる生きものを作って行きます。写真はカディスと呼ばれるトビケラを似せたものです。
フライフィッシャー(フライフィッシングをする人)はよく「虫っぽい!」という言葉を使います。いかがですか?クモっぽいでしょ。
こんな気持ちの悪いものを日夜ゴリゴリ巻いて喜んで喜んでいるのは変態かもしれません。
GWの最終日。熊本地震復興支援金の波及効果があってか熊本、大分方面は大渋滞でした。
九重町に行くまでに、故障車1台のせいで30分の渋滞が発生する始末。故障かガス欠かわかりませんが、貴重な時間を多くの人が失うことになるので注意したいものです。時間に縛られていない私でさえ腹立ちます。
渋滞の中、山田SAでひとやすみ。最近釣り道具が増えて、偏光グラスがどこにしまったか見当たらず、仕方なく持ってきたサングラス。「あっ!」と思った時は既に遅すぎました。
鉄山キャンプ場に到着し、場内の鳴子川でボチボチとフライフィッシング開始。
ここから下流は里川で葦が茂っており、この時期は非常に釣りにくい状態になっています。鉄山キャンプ場利用の方の特権で、この中が高低差がなく変化に富んで一番良いポイントなんです。
この上は山岳渓流となりますが、比較的安全な渓なので安心して遡上ができます。
フライフィッシャーという私のような「おたく」釣り師のこだわりのひとつにバンブーロッドというものがあります。バンブーとは割った竹を原料に六角形に張り合わせたロッドです。状態の良いものですと、小型のクルマが購入できるほどの価格がします。
カーボンなどの材質に比較し、重たい上、曲りの癖がつきやすく保管が難しいのに、独特の調子、つまり使用感が良いので人気があります。こいつを持っていることがステイタスで。竿の話が大好きな連中です。
これはマシニングセンターによる削り出しで作ったHANADA REELです。ノブは今となっては手に入らない象牙。フライフィッシングは先進のリールなど必要ありません。
フライリールは、ただ糸を巻いておくものに過ぎないので、ここにも「オタク」ご用達のビンテージものの存在があります。持つことの喜びですね。
30分ほど竿を振り、チビヤマメ3匹が姿を見せてくれました。この日はキャンプ場のファミリーが釣り糸を垂れていたので納竿です。
キャンプに来られた感じのいい老夫婦が飲み物をご馳走してくださいました。しばらくキャンプの話などをしてお別れしました。
帰りにヤマメがよく釣れる場所に立ち寄ってみましたが、子供たちのプールとなっています。夏休みなので仕方ないですね。
ヤマメは魚道がないこんな垂直の壁は越えられないので滝の下にたくさんいるんですよ。
1泊2日の旅の予定でしたが独り旅。十分に満足したので、やまなみハイウェイ湯布院経由でのんびり帰りました。
次回は竹田にいってみようかな。