「かけた情けは水に流せ。受けた恩は石に刻め」。
周防大島で行方不明となっていた男児を救出したボランティアの方の言葉。
使い古した救助用のローブ、登山靴、リフレクター、レインスーツ、食料などを抱え一目で熟練者と映るそのご老人。二日にわたる捜索活動でも見つからず諦めムードの中、早朝から山に入り僅か30分足らずで男児を救出。何も見返りを求めずに立ち去っていった姿はスーパーマンそのものでした。
悲しい出来事が日常化している中、日本中のヒーローとなり、心温まる出来事でした。
ボランティア活動は自己完結。食事の準備から移動、着替え、準備物や保険加入、宿泊などで、経済的な負担だけではなく、手続き一切を自ら行わなければなりません。
昨年東峰村水害のボランティア活動の時、京都から一人で徹夜でかけつけた40代の男性の方がおられました。
日産自動車に努められていて勤務を終えて来られたそうです。
その方はその日猛暑の中、土嚢造りを終え汚れた姿で車に乗り込み帰られました。私には決して真似できないことです。
今回広島で水害が発生しましたが、私が住む北九州からだと活動に間に合わせての日帰りは困難。
こんなときキャンピングカーの出番なんでしょうが、東日本大震災の際、陸前高田でキャンピングカーを乗り付けオーニングを出し寛いでいる無情な人を見て不快に思って以来、被災地にキャンピングカーを乗り付けて行くことが冷やかしのように感じてしまいます。
キャンピングカーじゃないにしても猛暑の中での車中泊はできないと考え今回は断念してしまいました。
金は出すけど汗は流さずではぜんぜん有り難みはありません。
ボランティアが行う作業は主に救助に関係するものではなく清掃や土嚢作り、土砂運搬などが主。
泥だらけになっても着替えもなく洗うところもない、夕方になって泊まるところもなくても誰も声もかけてくれない。とても過酷な環境なのに応援に駆けつける人がたくさんいます。そんな心優しく志の高い人たちに社会は支えられているんだと思います。
あのスーパーボランティアの爺さんを見習ってもっともっと社会貢献しなきゃいけませんね。