以前、ニュージーランドの旅に行く機会がありました。
世界の暮らしやすい都市ベスト3にも入る国内最大都市のオークランドは「帆の町」と呼ばれ14万隻もの船舶があります。その数は3軒に1軒が船舶を保有しているという計算です。
旅は、8日の日程でクルーザーをチャーターし、グレートバリア島周辺で大型のヒラマサやマダイを釣るといったものでした。
成田~クライストチャーチ経由でオークランド入りした後、今回いっしょに釣りを楽しむ現地テレビレポーターのAさんと奥さん、現地日本領事館のYさんと合流しました。
出船前に近くのスーパーで数日分の食料と大量のワイン調達後、ヨットハーバーに移動し、いよいよ出港です。
グレートバリア島の沖で船を係留し早速釣り開始。水深30~50m。
船の中には部屋が三つあり、シャワー設備やギャレー、ダイネット、ベッドルーム×3部屋シャワールームなどを完備。
同行した小型ボートに乗り換え、釣れたのはNZではポピュラーな魚「カーワイ」。
鯖っぽいですがスズキ目です。
船上で釣りやスイミングやダイビングなどのマリンスポーツを楽しんだり、サンセットを見ながらのワインやバーベキュー。
夜はサザンクロス(南十字星)を眺めての毎日。
最終日は沖合は波が高いので湾内の磯に上がりました。撒き餌をして集まってきたのは2mほどのエイやハンマーシャーク。
40センチ程度の小マダイが毎投釣れてきます。このマダイを狙って下から喰ってきたのは、30キロオーバーのキングフィッシュ。
エキサイティングで充実した時間は、あっというまに過ぎました。何もかもスケールが違います。観光客だけの楽しみではなく、ここではそれが日常。テントを持ち歩く男にはカルチャーショックそのもので、その後の遊びのスタイルに大きな影響を受けました。
香港でビジネスを終えセントラルの摩天楼で夜景を望んで食事をした時「こんな世界があるんだ この世界を手に入れたい」という気持ちに駆られた記憶が残っています。
しかし今はそれが一番欲しいかというとそうは思いません。平易に魚釣りに例えると、スナッパーの15キロも良いけれど、苦労して釣った100グラムの美しいヤマメの価値はそれ以上かも知れないという気持のことです。
日本には日本の価値観があり遊びのスタイルがあります。異なるものの価値観は天秤にはかけられません。自分が求める世界に居心地の良い場所を見つけることが一番幸せなんじゃないのでしょうか?