ついてない事故の回顧録です。 その事故は、数年前の元日。夕方から魚釣りに遠征する準備をしに釣具店まで行った帰りに起きました。
信号を左折しようとしたところ車が出てきたので、ウインカーを左に出したのですが、おばちゃんが運転するその車はもたもたして出てこうとしません。私の車は横断歩道前で止まって待ちました。
「ノロノロ運転せずに早く行けよ」っとイライラしてたら、「ドーン!!」という鈍い音とともに激しい衝撃が伝わり、車は前方の電柱に突っ込みました。
突然の追突。私は衝撃で首が痛く自力でドアを開けて這って出ました。しばらくして追突した車の持ち主のところまで行くと若い男性の学生。携帯電話を見ていたとのこと。運転手の連絡先を調べたあと救急車に乗せられ病院で検査を受けました。
隊員から小型車だったら命がなかった例ですって言われたときはゾッとしました。左から出てきた主婦が運転する車は無常にも事故の時、どこかに逃げていってしまいました。
悲劇の連鎖はそこから始まりました。
検査を終え、首の痛みは残ったもののこの程度であれば良しとし、震えてた運転手の学生の自宅にその旨を伝えようと電話をしたら母親らしき人が出てきました。
「こちらには電話はしないでください!全部保険屋に任せていますから!」
どうしてこちらが叱られるんだろう。さぞかし私の心配をしているのだろうと思って電話をしたのに絶句です。
大事にしていた車を傷つけられ、相当がっかりしていたのに、10対0 の事故であっても謝罪のひとつもありませんでした。
首の痛みはたいしたことがなかったので、そのままにしてあげようと思ってましたが、電話の後すぐ診断書をとり人身事故の扱いになりましたので免停になったでしょう。
車の修理代金は180万円、全塗装をやりなおして200万円が相手の保険科が支払われ、約3か月後に車は戻ってきました。
車はオートマ仕様ですが、エンジンの回転数が上がったり下がったりでなかなか安定せず、走行中にエンジンが突然停止しハンドルとブレーキがきかなくなったり、走行中勝手に加速を始めたりしたので修理工場で点検、調整を終わらせました。
その後まもなく悪夢のような出来事が繰り返されました。
駐車所で車を移動させるためバックギアに入れたら突然車が急発進して後部の車2台に激突したのです。
あわててドライブにギアを入れると次は前方に暴走し、車は前のフェンスを越えて薬局に突っ込みました。
歩道にいたお年寄りが驚き後に転んだため、足の指を骨折。薬局の玄関、車3台が大破しました。現場は救急車、警察車両、レッカーが集まり大渋滞。まるでテロでもあったような雰囲気です。駆け付けた警官から暴走行為だとされすごい剣幕で叱責されます。
近くの警察署で取り調べを受け、その後調書が作成されました。運転操作の過失という内容でした。
私は認めずいったん帰宅しましたが、再三呼び出しがあり「いくら否定しても罪は同じ」との言葉についに諦め拇印を押したのでした。タメ口で罪人扱いです。その後簡易裁判所で検事から取り調べがあり車の検査も行われた後に私の主張は認められました。折尾警察署から詫びの電話があり親切に対応をしてもらいました。
しかし、多くの人に迷惑をかけた事実は変わりません。精神的なダメージは大きく、怪我をされたお年寄り、車の持ち主、薬局に何度も足を運び、謝罪をした際に、初めて診療内科を受診しました。
数年前の今日、釣りに行こうと思わなかったらこのすべては起きなかったと思うと何がきっかけになるかわかりません。
今年もまたこうして生きていることに感謝しています。