大切な釣友が旅立ちました。
大きな病気に合いながらも動じず決して弱音をはかない友。悩みなどおくびにも出さず、気丈というよりも能天気という方がピッタリの人でした。
その精神力は柔道に人生を捧げ五段の技術を持ち師範として生き抜いた男として立派な旅立ちでした。
そんな氏から届いたメールに初めて「もう疲れました」と書いてたので、すぐに連絡するもその後応答はありませんでした。
ふた回りも年上なのに同級生のように付き合い、いつも佐伯市周辺の防波堤の上で与太話をしながら釣りをして遊んでました。彼はチヌ(クロダイ)のウキ釣りとモイカ(アオリイカ)のエギングが好きで、記録魚はチヌ(クロダイ)の60.5cm。釣りが高じて「週刊つり太郎」や釣りのポイント図「モイカマップ」の執筆を行い、地元じゃ有名な釣り人でした。
今年の11月に見舞いに行った時、退院したら釣りに行く約束をしたのに、新年会もやろうと楽しみにしていたのにもう叶いません。
誰よりも自分を大切にしてくれて、誰よりも理解してくれる、地位も年齢も垣根なく本気で付き合えた釣友をまた失い、今大きな喪失感に駆られています。
今日仕事を終え佐伯まで車を走らせお別れをしてきました。遺影は柔道着ではなく私がお見舞いに持って行ったイカをぶらさげた写真でした。
氏はきっと自分が逝ったことをまだ知らないのでしょう、とても穏やかな表情で眠っていました。
「ありがとう笠木さん、楽しかったたくさんの思い出忘れんよ、また遊ぼうや」。